経験から学ぶ井の中の蛙に足りないもの

僕は前にも言ったが17歳の時から日記を書いている。書くタイミングは、何か強く思うことがあったとき、または何か書き残しておきたい考え事をするときだ。

その日記がおそらく大きな要因となって、自分の経験を振り返って意味付けすることが習慣になっている。下記は極端な例だが、例えば大学4年間を終えて5年目を迎えたときには下記のように半年ごとを一言で表しつつ振り返っている。(普段はまとめて振り返るというより、ひとつずつその時々で振り返っている。)

1春:出会い
1秋:熱中
2春:覚悟
2秋:全力
3春:葛藤
3秋:発散
4春:責任
4秋:最後

こうやって時折人生の流れを少し落ち着いて俯瞰する時間を設けることは、停滞せずに進んでいくために不可欠なプロセスだと思っている。ただ、この振り返りと意味付けだけでは足りない部分があることに最近気付いた。振り返りと意味づけから得られるものと得られないものを試しに書き出してみる。

 

得られるもの

経験したことを忘れない

これは「文字として残す」ことの最もファンダメンタルなメリットだ。どんなに心動かされる経験や革命的な考え事でも、それは心と頭の中だけでは風化していくのは防げない。また、仮に何かを一生心に留めておくことが出来たとしても、ストックできるキャパシティに限りがある。文字にすれば、キャパシティは世界からノートがなくなるまで尽きることはない。

自分の思考や感情を整理する

これは「文字にする」というプロセスを通して得られるよく知られているメリットだと思う。何か自分の中で漠然と感じたこと、考えていたことは、いざ自分の脳内から出そうとすると意外と言葉になっていない。幼稚園生みたいな言葉しか出てこない感情に対して、しっくりその状態を表すものが見つかるまで言葉を当てていく。いわゆる言語化の作業だ。これをすることで、思考や感情はクリアになって見えやすくなる。

経験が財産になる

このメリットは日記を書き始めてしばらく経ってから気が付いた。例えば親と喧嘩をしたとする。何もしなければ、喧嘩してもそのまま数日経てば仲は回復して喧嘩自体を忘れていくだろう。そしてきっとまた繰り返す。でも、喧嘩をした後に一旦落ち着いて日記に書いてみる。原因はなんだったのか、なんでそれが喧嘩に発展したのか。自分の機嫌が悪く、そこに親が琴線に触れるような一石を投じてきたこと原因だと気付いたとしたら、次はそういう状態でそういう話題が出てきたら事前に避けたり心構えをすることができるだろう。
ただの喧嘩でも、人生の教訓をそこに見出すことができる。そうすれば、ただの喧嘩も立派な自分の財産だ。

 

ぱっと思いつくメリットはこんなかんじだ。次は、これだけでは得られないものを見ていこう。(※ここから先は現在進行形の考えなのでまとまり切っていないことをご容赦願いたい。考えのアップデートを見てもらえればという意識で書いている。)

 

得られないもの

自分がした意味付け以外の意味

これは最近友人に指摘されて気付いたことだ。意味付けは非常に意味がある行為だが、言い換えればそれ以外の解釈を捨てるに等しい。同じ出来事も、ある段階の自分がした意味付けと現在の自分がする意味付けでは全く異なってくることがある。
そうなると、一意に決めつけてしまうことはそこである意味その出来事の価値を勝手に頭打ちにしてしまっているとも言える。つまり、重要な出来事に関しては自分の状態が変わったら再度フラットな視点で見直すことも大事だということだ。全く違うものが見えてくるかもしれない。(いや、見えてきてほしい。)

1歩先より先のビジョン

これはあくまで僕の場合かもしれない。経験を振り返ってそこから得たものを次に繋ぐ意識でやっていくと、基本的に次のステップに迷いはない。今もそうやって生きてる。ただ、つい最近ある格好良い大人に「小さすぎる」と指摘された。確かにそうかもしれない。
イメージとしてはこんな感じだ。僕は自分なりのベストを尽くしながら、手堅そうな石を大事にひとつずつ積み重ねているカエル。しかし、ふと横を見ると、自分よりずっと進んだところにいるのに必死こいて石を超速で積み立てているやつがいた。僕が目の前の石に集中してひとつずつ積み重ねている間に、そいつはトノサマガエルを見据えて倍速で石を積み上げ続けていた。そういう感じだ。
要は、これだけでは視点が足りていなかった。この考え方には中長期的な目標が不足している。行き着く先は、しばらく経ってから地道に固めてきた石の上にポツンと立ってる事に気付く小さなカエルだ。まさに井の中の蛙。
正確に言えば『得られるものと得られないもの』というよりは、『得られるものとそれだけでは足りない点』だ。

最近は、割と急速な流れが来始めている。流れが強い分、舵取りをしっかりしていないとカエルはただ流されるだけ。そんな流れの中で今まで考え方で足りていないなと思ったことのひとつを書いてみた。ちゃんと先を見据えたカエルを目指そう、ワタシ。

 

(挿絵:カメイサチコ)

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