路地という都市の中の絶滅危惧種について

こんばんは、最近路地のことばっかり書いるニコラス(@6cker845)です。

突然ですが、路地は都市空間における絶滅危惧種です。

僕は路地は道幅が狭くてこじんまりしてる感じが好きなのですが、道幅4m以下の道路は建築基準法的にはアウトな場所で、路地内で新しく建て直しが行われる際には建物の外壁が道路の中心から2m以上離れたところまでセットバック(外壁を敷地境界線から後退させること)する必要があります。このようにして路地空間は失われつつあります。

路地ってなに?

そもそも路地っていうのは結構定義が曖昧なんですけど、だいたいは建築基準法42条第二項の条件を満たす道幅4m以下の道路のことをいいます。

第四十二条  この章の規定において「道路」とは、次の各号の一に該当する幅員四メートル以上のもの(地下におけるものを除く。)をいう。

2  この章の規定が適用されるに至つた際現に建築物が立ち並んでいる幅員四メートル未満の道で、特定行政庁の指定したものは、前項の規定にかかわらず、同項の道路とみなし、その中心線からの水平距離二メートルの線をその道路の境界線とみなす。

建築基準法(https://goo.gl/u7hGbC

堅い…

とりあえずここで言ってるのは

「基本的に道路っていうのは4m以上じゃないとダメだけど、昔からある路地は急な建て直しが無理だから、この法律が出来た時にあった路地は特別に道路扱いしてあげるよ」

ってことです。

このような規定が出来た理由は主に4m以下の道幅だと現代の交通を支える車が入ることが出来ないからです。特に火事が起きても消防車が中に入れないと延焼にも繋がるので、基本的に4m以上の道幅が義務付けられています。

セットバックされる外壁

新しく建てられたマンションと昔からある家を比較するとセットバックがわかりやすい

しかし路地内で建て直しが行われる時はもう建築基準法は守ってくれません。建て直しと共に外壁はセットバックされるため、新しい建物と古い建物が混在するような路地ではセットバックが行われた場所とそうでない場所があって外壁と道路の境界線がデコボコしています。

上の写真の路地を見下ろした図

プライベート空間から半公共的空間へ

路地内で改築される建物は上の写真を見てもわかるようにマンションになってしまうことが多いです。するともともと家が立ち並んでいたプライベートな場所がマンションのような半公共的に場所へと変わっていきます。

そこでは、個人の生活物があふれ出すように置かれていたはずの場所がコンクリートの植え込みに植えられた生垣や、平面的なつまらない外壁になってしまいます。道端に置かれた生活物は路地の魅力の大きな一つなのに、個人が関与しづらいマンションのような半公共的な空間ではこのような行為を見ることができなくなってしまうのです。

路地空間で行われる工夫から感じる路地の魅力 

ヒューマンスケールな空間の喪失

外壁のセットバックによって4mの道幅が確保されるということは車の通過が可能になるということも意味します。もともと4m以下の道幅だった場所では車の通過が無いことが多かったのです。人や自転車さえ通過できればよかったから、道を塞ぐように広がって井戸端会議をしたり、園芸を敷地の前まではみ出すように置くようなことも問題ありませんでした。しかし、道幅が広がり、車の通過が可能になったことでヒューマンスケールな空間だからこそ出来た行為もやりづらくなってしまいました。

路地らしさが失われる

このように、路地がなくなっていくプロセスで、路地らしさというものも失われつつあるのです。それこそ僕が路地が都市空間における絶滅危惧種だと思っている理由です。みなさん路地見とくなら今のうちですよー!

 

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