真珠の似合う歯医者さん(女)

自分の持っているモノをちゃんと理解(ワカ)っている人がいる。
ニコラスが前にブランディングの話をしていたが、外見や個人の特有の空気だったりもセルフブランディングの枠に入れるのであれば、そういう種類の人はセルフブランディングに非常に長けているように感じる。

 

僕は自分でも信じられないくらい虫歯が多く、去年の秋から歯医者に通っている。念のために言っておくが、歯磨きはちゃんとしている。その日も虫歯の治療で歯医者へ向かった。いつも通り待合室で待っていて、順番がきてドアが開き名前を呼ばれた。呼びに来た黒髪の女性の歯医者さんは、シンプルで少し大きめの真珠のイヤリングを着けていた。絶妙だと思った。

僕がまだ随分小さかった頃は、大人の女性といったらなんとなく真珠を着けているイメージがあった。「ティファニーで朝食を」のポスターでオードリー・ヘップバーンが着けている真珠のネックレスの印象も強い。古い考えかもしれないが、僕はいまだに真珠は「品の良い」女性を象徴するアイテムのひとつのように感じる。(綺麗に身に付けていればの話だが。)

でも、最近はめっきり真珠のアクセサリーをする女性を目にする機会が減った気がする。特に若い女性。そんな中に登場したのが、その歯医者さんだった。歯医者、黒髪、綺麗で品の良さそうな顔(話すとかなり快活でギャップがある)など、かなり一般的という訳ではない自分の要素をきちんと把握した上での「真珠」だった。それが意識的か無意識的かは分からない。

 

ダンスをやっていて、そういう見せ方をされて「お手上げだ」と感じてしまう経験が何度かある。YOSHIOさん(S.A.S)は、それがすごい。OUR HIPHOP HOURという代々木のイベントのジャッジムーブで、YOSHIOさんは入ってきて踊り出す直前に後ろ向きに被っていたキャップを前に被り直す。僕はこれを生で見れていないが、初めて見たときから何回この被り直すシーンを見たか分からない。音、音に対するアクション、服の色味とサイズ感、体格、髪、ヒゲ、顔立ち。いろんな要素があるが、見事にハマっている。

こういうのは、言ってしまえば生まれつき持っている要素に起因することが多い。というより、正確にはそういう要素を使っている場合の方が与える影響度がデカイように感じる。例えば、黒人のモデルが格好良いと感じて、その格好良さが自分には絶対できない見せ方であるときのあの感じと近い気がする。
そう言うと、生まれつき持って生まれなかった人は望みがないようにも聞こえる。が、面白いのは、そこで惹き立てる要素は別に一般的にポジティブな要素である必要はないところだと僕は思っている。一種の割り切りと、あとはそれをどう使うかだ

その歯医者さんにしろ、オードリー・ヘップバーンにしろ、YOSHIOさんにしろ、そういう人を見ると「分かってるな」「そこでは勝てないな」と思わされる。そういうのって、良いですよね。僕もそういう人になりたいもんです。

1件のコメント

  1. 最近服を選ぶ時に、コンプレックスも言い換えれば自分にしか無いものだと考えるようにしてます。なので、この記事にすごい共感しました!
    それでも、黒人のかっこよさはすごい羨ましく感じてしまうんですけどね…笑

    毎回読ませていただいてます!楽しみの1つです!

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